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Author:やまゆ
大学図書館で司書のおシゴトしてます。読んだ本の感想や、本にまつわるあれこれについてお話しできればいいな。

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『河北新報のいちばん長い日:震災下の地元紙』河北新報社著/文藝春秋

新聞は大事

震災関連をもう1冊。

地元新聞社は地域に根付く情報源。しかしその彼らが被災者となったとき、自らを守るのか、報道を優先するのか、記者たちの迷いジレンマが痛いほどわかる。

被災状況を確かめるヘリからは、学校の屋上で助けを求める人々の姿が見える。「ごめんなさいね、何もできなくて」と何度もつぶやくカメラマン。福島からの取材撤退に一度は引き上げるも、自問自答してまた取材に戻る記者。現地に赴きたい気持ちを抑え、社内でおにぎりを握る記者。その後の社内アンケートにも多くの記者が、当時の判断は正解だったのかと考え続ける。

そしてまた新聞の配達員たちも必死の思いだった。避難所で何の情報もない人々が、号外を待ち構えている。彼らなくしては情報は行き渡らないのだ。ページをめくるたびにこみ上げてくるものは、既に震災を忘れかけている私たちにひどく訴える。現実を知るすべは、当事者が語ることにつきる。

何が正しい判断だったかは誰にもわからないが、少なくとも完全な間違いは誰もおかしていないだろう。地域によりそう地元新聞社だからこその配慮が、あちこちからうかがい知れる。地方紙ならではの取り組みにも今後期待する。

河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙
(2011/10/27)
河北新報社

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タグ: 震災 新聞社

『紙つなげ!  彼らが本の紙を造っている:再生・日本製紙石巻工場』佐々涼子著/早川書房

避難袋大きすぎた

今年も忘れてはいけない3.11がやってくる。記憶を風化させない為に関連本を読むのもいい。キノベスにも選ばれた本書は、もう予想された通り最初から泣けた。

震災後、製紙工場が被災した為本が出版できないという噂があったことを記憶している人も多いと思う。ノンフィクションライターの佐々さん(『エンジェルフライト:国際霊柩送還士』を書いた人。この本も気になっている!)さえも、本に使う紙がどこで作られているか知らなかったことから取材が始まった。

日本製紙は日本の出版の約4割の紙を造っている。津波に襲われた工場の再建は、従業員の誰もが数年はかかると思った。それをわずか半年で甦らせた職人たちの想いが、我が国の出版を支えているという事実がありありと伺える。

普段働く工場ががれきの山で無残な姿になり、そこで何十もの遺体を見つける。社員たちの苦労は想像を絶する。

読みながら何度も本のページを大事にさわってみた。においも嗅いだ。心地よい手触りと神聖な気持ちにさせてくれる香り。彼らの仕事があるからこそ、我々は本からいろんな楽しみを頂ける。

頑張れ8号抄紙機、ありがとう石巻工場の皆さん!

紙つなげ!  彼らが本の紙を造っている紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている
(2014/06/20)
佐々 涼子

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タグ: 震災 装幀

『走れ!移動図書館:本でよりそう復興支援』鎌倉幸子著/ちくまプリマー新書

NGOシャンティ国際ボランティア会のメンバーである著者が、アジアでの子どもたちへの教育支援経験をもとに、東日本大震災被災地で移動図書館を始めた。地元図書館の多くが壊滅的な被害に遭い、職員全員の生存も確認できないところすらあった。本によって日常を1日でも早く取り戻せるよう、震災の約4カ月後からスタートした。

印象に残ったのは、人からものをもらうのに慣れてしまってはダメだということ。
食べ物や物資が配られるようになると、子どもたちはそれが当たり前と思ってしまう。
借りたら返すという図書館のルールが、日常の当たり前を取り戻すきっかけにもなる、というのが被災地のお母さん方からの声だったという。

また、全国からの寄付で本が集まりがちだが、地元書店が復興できるようにと一定期間の後は寄付を断り、地元書店から本を購入したそうだ。これこそ復興支援だと思う。

本を読まずとも移動図書館が来たら顔を出す。そこから人々のコミュニケーションが生まれる。それだけでも素晴らしいことだなあ。

走れ!移動図書館: 本でよりそう復興支援 (ちくまプリマー新書)走れ!移動図書館: 本でよりそう復興支援 (ちくまプリマー新書)
(2014/01/07)
鎌倉 幸子

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『本のチカラ』美崎栄一郎、「希望の本棚」プロジェクト編集/日本経済新聞出版社

FMラジオの東日本大震災復興プロジェクトとして始まった企画の1つ。約20名強の、それも若い世代で頑張っている人たちの、チカラになった本の紹介。

「この本は良いから読んで」というものではなくて、「自分はこの本を読んで背中を後押しされた」という感じの、いわば本をきっかけとして前向きに進んで行こうとした人たちの話みたいのもの。だから『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者である山田真哉氏なんて『英単語ターゲット1900』という英単語学習本なんかを紹介している。

出てくる人も本に精通している著名人とかではなくて、自ら起業した人や小さな団体で活躍している人など、本当に自分のやりたいことをつきつめている人たち。

別に本じゃなくてもいいと思う。映画でもドラマでも、聞いた話でもふと思ったことでも。希望を見失った若者がこの本を読めば、ちょっとしたきっかけで人間は大きく変われるということを感じられるのかも。

本のチカラ本のチカラ
(2013/03/12)
不明

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『復興の書店』稲泉連著/小学館

タイトルどおり東日本大震災で被災された、書店の復興を追った記録。

関西に住んでいる私は阪神大震災の記憶がずっと残っていて、最近であるはずの東日本大震災が同じように過ぎていく日々に感じられる。
先日ニュースで福島から避難されてきた方の、講演会の模様をやっていた。講演を聞いた大学生は「現状を知ることが大切だと思うけど、講演を聞くごとに私たちには何ができるのかと思う」と言っていた。まさにそう。
ちょっと募金したり、ちょっと東北のものを買ったり、ただそれだけの自分。ボランティアもせずTV観て「大変だな」と思うだけ。罪悪感と自己防御といろんなものの狭間でフラフラしてる。

だからとは言わないが、せめてせめてやっぱり知ることは大切なのかも。被災者の現状を知って、時に伝えて、風化させないようにはしたいものです。

衣食住もままならなかった人々が、ひとときの安らぎの為本を求める姿は、少しでも日常を取り戻したいという思いから。それを少しでもかなえたいという書店さんのご苦労には、心からの拍手を送ります。

復興の書店復興の書店
(2012/08/06)
稲泉 連

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